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糖尿病について

広島市中区八丁堀の江草玄士クリニックでは、2000年の開院以来、糖尿病や動脈硬化、内分泌疾患に特化した専門的な診療を続けてまいりました。広電八丁堀駅から徒歩5分という利便性の良い場所に位置し、広島大学医学部付属病院での長年の臨床・研究経験を活かして、地域の皆様の健康を支えています。糖尿病は現在、日本国内で強く疑われる方が約1,000万人に上るとされており、放置すると日常生活の質を大きく損なう多彩な合併症を引き起こす病気です。

私たちは、糖尿病治療において早期発見・早期治療・治療の中断防止の3点を最も大切に考えています。院長は日本糖尿病学会 専門医・研修指導医の資格を有しており、エビデンスに基づいた適切な薬剤処方と、一人ひとりのライフスタイルに寄り添った生活習慣の改善を提案しています。高血糖の状態が続くと、全身の細い血管や太い血管が傷つき、視力障害や腎不全、心筋梗塞、脳梗塞などのリスクが高まりますが、適切な管理でこれらの進行を抑えることが期待できます。

当院では、無散瞳眼底カメラを用いた眼底検査や、動脈硬化の程度を調べる頸動脈エコーなどを適宜行い、目に見えない合併症の早期発見に努めています。また、1型糖尿病の患者さんも多く通院されており、最新のインスリン療法や持続血糖測定(CGM)を用いたきめ細やかなサポートを行っています。糖尿病は長く付き合っていく必要のある病気ですが、過度に恐れる必要はありません。スタッフ一同、皆さんが健やかな毎日を送れるよう全力でお手伝いいたします。

糖尿病の症状について

糖尿病の恐ろしい点は、発症した初期の段階では自覚症状がほとんどないことです。健康診断などで血糖値の異常を指摘されても、体に異変を感じないために受診を先延ばしにしてしまう方が少なくありません。しかし、症状がない間も高血糖は着実に血管にダメージを与え続けています。ある程度進行してくると、以下のような典型的な症状が現れ始めます。

高血糖による直接的な症状

血液中のブドウ糖濃度が高くなりすぎると、体は過剰な糖を尿として排出しようとします。その際に水分も一緒に連れて行くため、次のような変化が起こります。

  • 尿の量が増える(多尿)・・夜中に何度もトイレに起きるようになります。
  • 喉が異常に渇く(口渇)・・尿で失われた水分を補うために、水分を大量に欲します。
  • 体重が急に減る・・インスリンの働きが悪くなり、ブドウ糖をエネルギーとして利用できなくなると、体の脂肪や筋肉を分解してエネルギーを補おうとするためです。
  • 体がだるい、疲れやすい・・エネルギー代謝がスムーズにいかなくなるため、全身の倦怠感を感じやすくなります。

詳細については「糖尿病の症状 まとめ」のページを参照してください。

合併症から現れる症状

糖尿病を放置して数年から10年ほど経過すると、細い血管が障害されることで特有の症状が出てきます。これらは糖尿病の三大合併症と呼ばれます。

  • 手足のしびれや痛み(神経障害)・・足の裏に何かが張り付いたような違和感や、ぴりぴりした痛みが出ることがあります。
  • 目がかすむ、見えにくい(網膜症)・・視力が低下したり、目の前にゴミが飛んでいるように見えたりします。
  • 足のむくみ(腎症)・・腎臓のろ過機能が落ち、尿に蛋白が漏れるようになると、足や顔にむくみが出やすくなります。

倦怠感については「糖尿病と倦怠感」のページも併せてご覧ください。

糖尿病の原因について

糖尿病の直接的な原因は、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンの量や働きが不十分になることです。インスリンは、血液中のブドウ糖を細胞に取り込んでエネルギーに変えたり、蓄えたりする唯一のホルモンです。この働きが滞ると、血液中にブドウ糖が溢れかえり、慢性的な高血糖状態となります。原因には大きく分けて「遺伝」と「環境」の2つがあります。

日本人の体質と生活習慣

日本人は欧米人に比べて、もともとインスリンを出す力が弱いという特徴があります。農耕民族をルーツに持つ日本人は、狩猟民族を祖先とする欧米人の約半分程度の分泌力しか持っていないと言われています。そのため、少しでも食べ過ぎや運動不足が重なり、肥満が進むと、膵臓がすぐに疲弊してしまい、糖尿病を発症しやすくなります。広島市中区のような都市部での生活は、便利な反面、運動不足になりやすく注意が必要です。

病気を引き起こす要因(リスク因子)

2型糖尿病の場合、以下のような生活習慣の乱れが発症の大きな引き金となります。これらが重なることで、インスリンの効きが悪くなる「インスリン抵抗性」が生じます。

  • 過食や高カロリー食への偏り
  • 慢性的な運動不足
  • 内臓脂肪型肥満
  • 過度なストレスや睡眠不足
  • 加齢に伴う代謝の低下
  • 喫煙習慣

生活習慣病全般については「生活習慣病」のページも参考にしてください。

糖尿病の病気の種類について

糖尿病は、その発症のメカニズムによっていくつかの種類に分類されます。それぞれのタイプによって、治療のアプローチやインスリン注射の必要性が異なります。当院では全てのタイプの糖尿病に対して、専門的な視点からアプローチを行っています。

1型糖尿病

自分の免疫システムが膵臓のインスリンを作る細胞(β細胞)を誤って壊してしまうことで起こります。生活習慣とは関係なく、子供や若い方に多く見られますが、成人してから発症することもあります。体内でのインスリン分泌がほぼゼロになるため、生きていくためにインスリン注射が欠かせません。当院では約70名の1型糖尿病患者さんが通院されており、血糖自己測定(SMBG)や持続血糖測定(CGM)を用いた管理をサポートしています。

2型糖尿病

日本人の糖尿病患者さんの約90%以上がこのタイプです。遺伝的な体質に加えて、食べ過ぎや運動不足、肥満、加齢などの生活習慣が重なることで、インスリンの出が悪くなったり、効きが悪くなったりして発症します。初期は食事や運動療法、飲み薬で管理できますが、進行するとインスリン注射が必要になることもあります。

妊娠糖尿病

妊娠中に初めて発見、または発症した、糖尿病には至らない程度の軽い糖代謝異常のことです。胎盤から出るホルモンの影響でインスリンが効きにくくなることが原因です。お腹の赤ちゃんへの影響を避けるため、非常に厳格な血糖管理が求められます。当院では必要に応じて自己血糖測定を指導し、メールなどを通じて頻繁に情報交換を行うことで、インスリン導入のタイミングが遅れないよう細やかに対応しています。

その他の特定の機序による糖尿病

遺伝子の異常や、肝臓、膵臓の病気、ステロイド薬などの薬剤の使用によって引き起こされるタイプです。また、バセドウ病やクッシング症候群などの内分泌疾患が原因で血糖値が上がることもあります。当院は甲状腺代謝内分泌内科も標榜しているため、こうしたホルモン異常に伴う血糖変動の診断も得意としています。

甲状腺疾患については「甲状腺の病気について」のページを参照してください。

糖尿病の治療法について

糖尿病治療の最終的な目的は、血糖値を正常に近づけることそのものではなく、将来的な合併症(心筋梗塞、脳梗塞、透析、失明など)を予防し、健康な人と変わらない生活の質を維持することにあります。治療の基本は食事療法・運動療法・薬物療法の三本柱です。

食事療法

食事療法の極意は、単に甘いものを控えることではなく、栄養バランスの良い食事を腹八分目で摂ることです。極端な糖質制限は長続きせず、かえって心血管疾患のリスクを高めるという報告もあります。当院では以下のポイントを推奨しています。

  • 「ベジファースト」の実践・・野菜を先に食べ、次におかず、最後にご飯の順に食べると血糖値の急上昇を抑えられます。
  • ゆっくりよく噛む・・満腹中枢を刺激し、食べ過ぎを防ぎます。
  • 3食を規則正しく・・欠食は次の食事での血糖値急上昇を招きます。

具体的なアドバイスをご希望の方は「栄養指導のご相談」のページをご覧ください。

運動療法

運動は筋肉でのブドウ糖利用を促し、インスリンの効きを良くします。最も効果的なのはウォーキングや水泳などの有酸素運動です。無理にジムに通う必要はありません。通勤時に一駅分歩く、エレベーターではなく階段を使うといった「すきま時間」の積み重ねも非常に有効です。当院では患者さんの体力や合併症の進行具合に合わせ、安全に行える運動内容を提案しています。

薬物療法

食事や運動で目標の血糖値に達しない場合、お薬の力を借ります。近年、糖尿病の薬は飛躍的に進化しており、ただ血糖を下げるだけでなく、心臓や腎臓を守る効果を持つものも登場しています。

  • SGLT2阻害薬・・尿から余分な糖を出すお薬で、心不全や腎機能悪化の抑制効果が注目されています。
  • DPP-4阻害薬・GLP-1受容体作動薬・・インスリン分泌を促すホルモンを調整するお薬で、低血糖のリスクが低いのが特徴です。
  • メトホルミン・・肝臓で糖が作られるのを抑え、インスリンの効きを良くします。
  • インスリン製剤・・不足しているインスリンを直接補います。

お薬への抵抗感がある方もいらっしゃいますが、早期から適切に管理することで、将来的に薬を減らしたり、中止したりできる可能性(寛解の状態)も高まります。自己判断で中断せず、継続することが何より大切です。

糖尿病の合併症管理

糖尿病は血管の病気と言い換えることができます。当院では、高血糖だけでなく、動脈硬化を加速させる他の要因も同時に管理しています。

  • 脂質異常症の管理・・悪玉コレステロールや中性脂肪の値をコントロールし、血管が詰まるのを防ぎます。
  • 血圧の管理・・高血圧は腎臓や心臓に大きな負担をかけます。
  • 定期的な検査・・頸動脈エコーで血管のプラーク(脂肪の塊)をチェックしたり、尿検査で微量アルブミンを測定して腎機能を確認します。

脂質異常症の詳細は「脂質異常症(高脂血症)について」のページを、動脈硬化については「動脈硬化について」のページをそれぞれご覧ください。

糖尿病についてのよくある質問

Q1. 糖尿病は完治しますか?

A1. 現代の医学では、一度糖尿病になった体質そのものを完全に元通りにする(完治させる)ことは難しいですが、血糖値を正常範囲内で維持し、合併症を起こさない「寛解」の状態に保つことは十分に可能です。治療を続けることで、健康な人と変わらない寿命と生活の質を送ることができます。

Q2. インスリン注射は一度始めると一生やめられませんか?

A2. 1型糖尿病の方は継続が必要ですが、2型糖尿病の方はそうとは限りません。極端に血糖値が高い時期に一時的にインスリンを使用して膵臓を休ませ、その後飲み薬や食事・運動療法のみに戻せるケースも多くあります。早めに適切な治療を導入することが、結果として薬を減らす近道になります。

Q3. 甘いものを食べなければ糖尿病になりませんか?

A3. 甘いものだけでなく、炭水化物の摂り過ぎや脂っこい食事、アルコールの過剰摂取、そして全体的なカロリーオーバーが原因となります。また、痩せていても運動不足や遺伝的体質によって発症することもあるため、総合的な生活習慣の見直しが必要です。

Q4. 糖尿病になると足の切断が必要になると聞いて不安です?

A4. 適切な血糖コントロールを行い、毎日のフットケアを欠かさなければ、過度に心配する必要はありません。当院ではフットケア外来も行っており、傷のチェックや爪のケアを通じて足の健康を守っています。気になる症状があればお早めにご相談ください。詳細は「糖尿病と足の病気」のページをご参照ください。

院長より

江草玄士クリニックのホームページをご覧いただきありがとうございます。私はこれまで広島大学病院等で、長年糖尿病や代謝疾患の臨床現場に携わってきました。その中で強く感じるのは、糖尿病という病気は「付き合い方」次第でその後の人生が大きく変わるということです。診断を受けた当初はショックを受けたり、食事制限を負担に感じたりすることもあるでしょう。しかし、今の糖尿病治療は非常に進化しており、画一的な制限を強いるものではありません。

私たちの役割は、医学的な正解を押し付けることではなく、患者さん一人ひとりの仕事や家庭、大切にしているライフスタイルを尊重しながら、無理なく続けられる治療法を共に探していくことだと考えています。日本糖尿病学会 専門医・研修指導医として、最新の知見(エビデンス)と、患者さんの経済的な負担を考慮した医療経済的観点の両方を大切にした診療を心がけています。

「最近疲れやすい」「健康診断の結果が心配」「家族に糖尿病の人がいる」など、どんな小さな不安でも構いません。八丁堀の地で20年以上にわたり糖尿病診療に向き合ってきた経験を活かし、スタッフ一同、親身になって対応させていただきます。まずは一度、お気軽にクリニックのドアを叩いてみてください。皆様が前向きに治療に取り組み、輝かしい毎日を過ごせるよう、全力でサポートすることをお約束いたします。

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